奈緒の主婦日記

大阪の東部に住んでいます。
日々の出来事や、思った事などを書いて行きたいと思っています。
ピュアな性格と腹黒い性格が交互に出て来て、褒められれば木に登って、
何か言われるとすぐに凹むわかりやすい性格の主婦です。

社会見学その② 西成の「あいりーん地区」

ここも、少し前に、行きました。


テレビでよく見ていて、恐いものみたさの私は、前から一度行ってみたい場所でした。


ここも、個人的には、個人的に行けるところではないので、
プロの案内人の方にガイドをお願いして団体で行きました。


30人ぐらいで行きました。


最寄りの駅を降りて、あいりーん地区の総合事務所みたいなところに
行く途中、お店などを見ていたのですが、お弁当屋さんがとても多くて、
値段も、すっごく安いです。


一般的に380円ぐらいのお弁当が、150円前後で売ってたりします。


行った時期が、気候のいい秋だったので、道にたくさんの人、主に中年以降の
おじさんが、座っていたり、歩いてたりされていました。


数人で歩いているとかいうのではなく、だいたいみんな、1人で行動している人が
多いように思いました。


総合事務所みたいなところに着いて、そこで注意事項などの説明を聞きました。


ここでも、「絶対に写真を撮らないでください」と固く言われました。


案内人の人は、過去に何度か案内をされた事があるそうですが、
3回ぐらい、ビール瓶を投げられたりしたそうです。


案内しているお客さんの中で、注意を聞かなくて携帯電話で写真を撮ってたら、
あいりーんにいてるおじさんに、携帯電話を取り上げられて、
その場で、2つに折られたそうです。


そういった話や、あいりーん地区では、大学もあり、色んな事を学べる事とか、
病院もあって、無料で受けれるとか、月に1度、歯科医が来て、
無料で歯の検診をしてくれるとか。


やはり、歯を磨かない人が多いらしく、虫歯率は非常に高いそうです。


あちこちに、相談所があり、これからの生活の事とか、色んなことを
相談できるところがたくさんあるとかいう説明を受けました。


行く前は、ただただ、そういった人たちのたまり場的な印象を持っていましたが、
見学をして、色んな話を聞いてからは、相談所などで相談したら、収入がなくても、
これからの生活の道筋ができて、人生なんとかなると思いました。


説明を聞いてから、30人でぞろぞろと動くわけにはいかないので、
10人ずつに別れて、それぞれに、そこの総合事務所の案内の人に
案内してもらいながら、あいりーん地区を見学しました。


私達を案内してくれた人は、40歳ぐらいの着物を着て帽子をかぶった
女の人でした。


ちょっと風貌が変わっていたので、初めはちょっと引いたけど、
しゃべってみると、普通の人でした。


皆んなから、「どうしてここに住むようになったのか?」とか、
「どうしてこの仕事(あいりーん地区で案内人)につくようになったのか?」
とか聞かれていました。


なにやら、ご主人がきっかけだったらしいです。


あいりーん地区での主な見学先


・無料宿泊所
・断酒道場の公民館みたいなところ
・テレビによくでているハローワーク


無料宿泊所は、すごく広い1階建てののプレハブの建物でした。
そこに、2段ベットがずら〜と並んでいました。


毛布を1人2枚支給されるそうです。


しらみとかを頭に飼っているおじさんが多いらしいので、
朝になると皆んな外に出てもらって、全部のベッドを消毒するそうです。


また夕方になると、泊まりたい人を募って、順にベッドに寝てもらうという
やり方だそうです。


今は、プレハブだけど、今、南の方に、大きなビルを建てていると言われていたので、
あれから大分経つので、今頃は、宿泊所の環境も、大分よくなっていることでしょう。


やはりプレハブは、夏は暑く、冬はすごく寒いらしいです。


宿泊所に泊まるおじさん達の貴重品は、枕元に置くらしいです。


やっぱり、貴重品の盗難は、日常茶飯事だそうです。


断食道場みたいなところは、人が、間隔をあけて、一人づつぽつんぽつんと
座られていて、人と人がしゃべっているという光景はなく、
一人で座っている人も、すごく静かでした。


おじさん達の眼は、眼力とかはなく、ぼんやりという印象でした。


テレビによく出ているあいりーん地区の代表的な所のハローワークは、
朝は、建築関係の車が来て、希望者を募って乗せていくらしいのですが、
時間がお昼過ぎだったので、静まり返っていました。


案内人が言うには、今は、仕事も減っているらしいです。


あいりーんのハローワークは、他のハローワークとは、
建物の建て方も、雰囲気も違っています。


ここのハローワークの1階は、テレビで見たとおりの、
広いところに、柱があり、リノリウムの床で、
そこに、間隔をあけて、おじさんが、段ボールを引いて寝ていました。


ここには、若い人(20歳代〜30歳代)がおられたので、
ちょっとびっくりでした。


私は、ニュースの影響からか、あいりーん地区は、血の気の多いおじさん達が
多いのかなと思っていたんだけど、実際は、無気力の人が多いように感じました。


あいりーん地区の警察署は、他の地区の警察署と違って、
窓に鉄格子がありました。


これは、前に、おじさん達と警察官が揉めて、ビール瓶を窓にむけて投げて、
ガラスを割ったことがあったので、今は、高いところも含めて、窓には
鉄格子をしているそうです。


街中は、そんなに広いところではないのですが、日本一、人口密集率が
高いところだそうです。


ホテルみたいな宿泊所も、値段が1日1000円とか、
あるいはもっと安かったりしてました。


街中の雰囲気は、ある意味、活気があるアジアの国みたいでした。


独特の雰囲気のある、あいりーん地区を見学させてもらって、
すごく勉強にもなり、思い出にもなりました。


あいりーん地区を見学出来る機会なんて、そうそうないので、
私の中で貴重な体験です。